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谷研のよもやま話~第7回~

皆さんこんにちは!

 

株式会社谷研、更新担当の富山です。

 

 

研磨加工の歴史をひも解く

~石器時代から半導体時代まで、進化し続ける“磨く”技術~


今回のブログでは、私たちが日々行っている「研磨加工」という技術が、**いつ・どこで・どのように始まったのか?**という歴史的な観点からご紹介してみたいと思います。

研磨――つまり「物を磨いて滑らかにする」という行為は、実は人類の暮らしとともに数千年の歴史を持つ技術です。


■ 原始時代:研磨のはじまりは「石を磨く」から

 

研磨のルーツは、人類が石器を磨き始めた頃までさかのぼります。
旧石器時代の道具は割ったままのゴツゴツした形状でしたが、やがて石をこすり合わせて刃を整えたり、表面を滑らかにしたりする技術が生まれました。これが、**人類初の“研磨”**と言われています。


■ 古代文明の時代:装飾や金属器の研磨へ発展

 

古代エジプトやローマ時代には、石や金属を装飾目的で研磨する文化が登場。
金属器や宝石、ガラス器などに磨きをかけ、美しさや光沢を引き出すために人の手と砂、植物油などを使った原始的な研磨法が用いられていました。


■ 中世~産業革命期:機械研磨の登場

 

17世紀~18世紀の産業革命では、旋盤やフライスなどの機械工作技術が進み、金属加工の中で「研削」「研磨」が重要な工程として取り入れられ始めました。
特に機械部品の精度が求められるようになると、研磨は“見た目”ではなく“精度”を出すための技術へと進化します。

この頃から、砥石やエメリー布、ラッピング剤といった人工の研磨材も登場し、より繊細で安定した加工が可能になりました。


■ 現代:ナノレベルの精度へ

 

20世紀後半からは、半導体や光学レンズ、医療器具などミクロン~ナノレベルの高精度加工が必要な分野が拡大。
これにより、研磨加工も大きく進化します。

  • 鏡面研磨、超仕上げ研磨、CMP(化学的機械研磨)などの高度な加工法

  • 精密研磨機や自動制御装置の導入

  • 表面粗さをナノ単位で制御する技術

今では、スマートフォンのカメラレンズから航空機エンジン部品、半導体ウェハーまで、研磨技術は現代産業を根幹で支える存在となっています。


■ 磨くことは、技術の象徴

 

“磨く”という行為は、人の暮らしの中で常に進化し、**「より良いものを、より美しく、より精密に」**という思いを形にしてきました。

次回は、そんな研磨加工の世界で職人たちが守り続けてきた「鉄則」について、実践的な視点でご紹介していきます!

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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