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谷研のよもやま話~第16回~

皆さんこんにちは!

 

大阪府和泉市を拠点に研磨加工などを主に行っている

株式会社谷研、更新担当の富山です。

 

 

 

研磨布(サンドペーパー)の番手 ― 粒度で変わる仕上がりの世界

 

 

 


サンドペーパーとは?

 

サンドペーパー(研磨布・研磨紙)は、表面に研磨粒子を均一に貼り付けたシート状の工具です。
木材・金属・樹脂など、さまざまな素材の「表面を削る・整える・仕上げる」ために使われ、
加工現場やDIYの基本中の基本といえる存在です。

紙(ペーパー)タイプだけでなく、布を基材とした研磨布もあり、金属加工やパイプ研磨の現場では
こちらが主流。布地の強度が高く、曲面や狭い箇所にも柔軟に対応できるため、作業性に優れています。


番手とは? ― 数字でわかる“粗さの目安”

 

研磨布の「番手(ばんて)」とは、研磨粒子の大きさ(粒度)を示す数字のこと。
数字が小さいほど粒が大きく、荒削りに向きます。
反対に、数字が大きいほど粒が細かく、仕上げや鏡面前の整えに適します。

粒度のイメージ

用途 番手 特徴
荒削り・サビ落とし #40〜#120 粒が大きく、削る力が強い。表面がザラつく。
中仕上げ・整形 #180〜#400 目が細かくなり、表面が均一に整う。
仕上げ・下地処理 #600〜#1000 細かなキズを消し、艶が出始める。
鏡面・最終研磨 #1500〜#3000 指で触っても滑らか。ツヤが際立つ。

⚙️ 目的別の使い分け

 

① 金属のサビ落とし・塗装剥がし

 

鉄やステンレスの表面にこびりついたサビ、塗装膜を落とす場合は**#60〜#120**程度が最適。
削る力が強く、短時間で表面を均すことができます。

ただし、削り跡が深く残るため、そのままでは光沢が出ません。
その後の中〜細目研磨で表面を整えるのがポイントです。


② 下地処理・中仕上げ

 

金属溶接後の焼け取りや段差整形、塗装前の下地づくりなどには**#240〜#400**を使用。
削りすぎず、均一に表面を整えることができ、バフ研磨や塗装への準備段階として最も重要です。


③ 鏡面仕上げ・最終研磨

 

最終段階では**#800〜#2000以上**の超細目を使用します。
この段階で削るというより、「磨く」イメージに近く、微細なキズを滑らかにする工程です。
鏡面を目指す場合、#1500→#2000→バフ研磨という流れが一般的。


研磨布の種類と特徴

 

種類 特徴 主な用途
アルミナ研磨布 汎用性が高くコスパも良い 鉄・ステンレス・木材全般
シリコンカーバイド 硬くて切削力が高い ステンレス・銅・アルミなど非鉄金属
ジルコニア系 耐久性に優れ、長時間作業向き 重研削・バリ取り
不織布タイプ キズをつけずに仕上げ可能 ヘアライン処理・艶出し

作業のコツ

 

  • 同じ番手で一方向に研磨し、次の番手では直交方向に動かすとムラが出にくい。

  • 目詰まりした研磨布は、ワイヤーブラシなどで軽く掃除して再利用可能。

  • 手磨きのほか、サンダーやグラインダーに取り付けて効率化もできる。


まとめ ― 番手選びが“仕上がり”を決める

 

目的 推奨番手 仕上がりイメージ
サビ・塗装剥がし #60〜#120 荒目で一気に削る
下地整形 #240〜#400 均一でなめらか
最終仕上げ #800〜#2000 鏡のようなツヤ

 

ひとことで言えば…

サンドペーパーは「番手の選び方」が9割。
適材適所で選ぶことで、表面品質が格段に変わります。

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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