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皆さんこんにちは!
株式会社谷研、更新担当の富山です。
~現場で起きるトラブルと、職人たちの誇り~
研磨加工の現場では、日々さまざまな判断と工夫が求められます。
CAD図面どおりにはいかない形状、素材ごとのクセ、顧客ごとの仕上がり要求――**現場で生まれる“リアルな声”**は、マニュアルには書かれていない知見の宝庫です。
今回は、実際の現場でよくあるエピソードと、職人たちのこだわりについてご紹介します。
あるアルミ製部品の研磨。図面では面取り角度も明記されており、問題なさそうに見えました。
しかし実際に加工を進めると、微細なたわみや、熱による歪みでうまく均一な仕上げができず、やり直しに。
材質に応じて力のかけ方を調整
切削熱を抑える手持ちの冷却技術を併用
追加研磨による厚み補正と面調整
こうした対応力は、経験と感覚の積み重ねでしか得られないものです。
一見すると「ピカピカの鏡面」が理想のように思えますが、顧客によっては“光りすぎない方がいい”という場合も。
たとえば:
検査機器などでは反射を嫌うため、半ツヤ仕上げがベスト
食品機械では光沢よりも洗浄性・抗菌性を優先
化粧品容器ではあえてムラ感を出す“職人風仕上げ”が評価される
「見た目だけでなく、使われ方に合わせた仕上げができてこそ本物」という考えが根付いています。
試作段階の新素材や、特殊な形状を持つ部品などは、過去の経験が通じないこともしばしば。
研磨剤が効かない
バフがすぐに詰まる
加工後に表面に斑点が出る など…
こうした場合、試行錯誤を繰り返しながら、条件を一つずつ調整していくしかありません。
職人たちは「正解がないからこそ、おもしろい」と語り、加工方法を“つくり上げていく”仕事に誇りを持っています。
研磨加工は「ただ削る」作業ではありません。
求められるのは、素材に合わせた微細な調整、職人の手の感覚、そして“最終品質を預かる”という責任感です。
技術が進化しても、最後の仕上がりを決めるのは現場の人間力。
その誇りと工夫が、今日も日本のものづくりを支えています。
次回もお楽しみに!
株式会社谷研では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!
私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。
ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!
皆さんこんにちは!
株式会社谷研、更新担当の富山です。
~コスト・時間・環境対応…現場で求められる改善とは~
研磨加工は、製造業における「仕上げ」の重要な工程であり、製品の品質や見た目に大きく影響します。
しかしその一方で、高い技術力が求められる反面、コストや作業時間、環境負荷など、現場が直面する課題も多く存在します。
本記事では、研磨加工の現場でよく見られる代表的な課題と、それに対する具体的な解決策を探ります。
研磨作業は手作業の割合が高く、職人の経験や技量に左右される工程でもあります。
特に少量多品種の対応や、特殊形状への加工では、工数がかさみコスト高となる傾向があります。
治具や型の活用による作業効率の向上
反復作業の精度とスピードを上げるために、専用治具を設けることで時間短縮が可能です。
自動化設備(ロボットアーム・CNC制御)の導入
表面研磨・バリ取りなど、定型工程に関しては自動化による省人化が進んでいます。
工程の一体化(粗研磨+仕上げの連続処理)
一度の段取りで複数工程をまとめることで、無駄な段取り替えを減らす取り組みも有効です。
短納期化の流れの中で、「時間のかかる研磨がネックになる」ケースは少なくありません。
とくに、形状が複雑な部品やミラー仕上げでは、仕上がりに時間がかかるのが課題です。
粗加工・中研磨・最終仕上げの明確な分業体制
各工程を分担し、並行して複数品を加工することでリードタイムの短縮が図れます。
作業時間の見える化と分析
ボトルネックの工程や作業者ごとの工数差を把握することで、工程改善の余地が見つかります。
表面処理の選択肢を増やす
仕上げに近い面精度を得られる素材選定・機械加工の精度向上で、研磨工程の負荷を軽減する方法もあります。
研磨粉・研磨剤・騒音・振動など、研磨作業には作業者の健康や環境への影響も伴います。
集塵装置や湿式研磨の導入
粉塵対策として、湿式装置や局所排気の強化が求められます。研磨剤の再利用もコストと環境に優れた方法です。
低振動・低騒音型工具の導入
長時間の作業負担を軽減するために、エルゴノミクス設計の電動工具やバイブレーション軽減機種を選定する企業が増えています。
研磨スラッジ(廃液)の再資源化
近年では、研磨スラッジをセメント原料や鋼材へ再利用する技術も開発されており、廃棄コストの低減と環境貢献が両立できます。
研磨加工は、高度な職人技と繊細な感覚を必要とする一方で、生産効率・コスト・安全性の面でも時代に合わせた対応が求められています。
加工治具や自動化によるコスト削減
工程分業や見える化による作業時間の短縮
環境対策や安全装置の導入による作業負荷の軽減
これらの改善を進めることで、より安定的かつ持続可能な加工現場が実現できます。
次回もお楽しみに!
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