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日別アーカイブ: 2025年11月12日

谷研のよもやま話~第18回~

皆さんこんにちは!

 

大阪府和泉市を拠点に研磨加工などを主に行っている

株式会社谷研、更新担当の富山です。

 

 

 

✨鏡面研磨の世界

~光を映す“極限の美”を生み出す技術~

鏡面研磨(きょうめんけんま)とは、金属や樹脂の表面を磨き上げてまるで鏡のように光を反射する状態に仕上げる技術です。
この仕上げは単なる「見た目の美しさ」だけでなく、精密度・機能性・衛生性にも直結する重要な加工工程。

ステンレス、アルミ、銅、真鍮など多くの素材で行われ、
食品設備、医療機器、建築金物、精密金型、さらには美術工芸品にまで幅広く活用されています。


鏡面研磨の目的と魅力

 

鏡面研磨の目的は大きく分けて次の3つです

1️⃣ 外観の美しさ向上
 表面の光沢が増し、装飾性が格段にアップします。建築内装や展示什器では高級感を演出する効果も。

2️⃣ 耐食性・清掃性の向上
 研磨で微細な凹凸を取り除くことで、汚れや細菌の付着を防止。医療・食品分野では必須条件です。

3️⃣ 摩擦抵抗の低減・性能向上
 金型や機械部品では、摩擦を減らして性能を向上させる役割もあります。

✨ “光を映す仕上げ”には、美と機能の両方が共存しているのです。


⚙️ 鏡面研磨の工程

 

1️⃣ 粗研磨(あらけんま)
 まずはサンダーやベルト研磨機で表面の大きな傷や凹凸を削り取ります。
 この段階で均一な面をつくることが、後の仕上げ精度を決めます。

2️⃣ 中研磨
 番手の細かい研磨材に切り替え、より滑らかな表面に整えます。
 ステンレスの場合、#400~#800程度のペーパーを使用します。

3️⃣ 仕上げ研磨(鏡面仕上げ)
 バフやコンパウンドを用いて、表面を磨き上げます。
 熟練職人は“力のかけ方・角度・速度”を指先でコントロールし、光が均一に反射するまで磨き続けます。

4️⃣ 最終仕上げ・検査
 傷やムラ、反射の乱れを肉眼と照明でチェック。
 最後は防錆処理や洗浄を行い、ピカピカに仕上げて完成です。

“完璧な鏡面”は、わずかな手ブレや圧力の差でも崩れてしまう。
職人の感覚と集中力がすべてを左右します。


現場で求められる技術

 

鏡面研磨は、単に“磨く”だけの作業ではなく、
素材の特性を読む力と手先の繊細なコントロールが求められます。

たとえば、ステンレスは熱で変色しやすく、磨きすぎると焼け跡が出てしまう。
アルミは柔らかく、ムラが出やすい――。
これらの性質を理解し、素材ごとに研磨圧力・角度・研磨剤を使い分けるのがプロの技です。

✋ 「同じ光沢でも、誰が磨いたかで仕上がりが違う」
そんな世界に生きるのが鏡面研磨職人です。


‍♂️ 求職者の方へ

 

鏡面研磨の仕事は、未経験からでも始められますが、集中力と根気が必要です。
磨いた瞬間に「ピカッ」と光が走る、その感覚が職人を夢中にさせます。

最初は補助作業や研磨布の交換から始まり、徐々にバフ作業・仕上げ作業へ。
経験を積むうちに、自分の手の感覚で**表面の状態を“読む力”**が身についていきます。

「美しいものを自分の手で作りたい」
「コツコツ集中して仕上げる作業が好き」
そんな方にはぴったりの職種です。


✨ まとめ

 

  • 鏡面研磨=美しさと機能性を両立する仕上げ技術

  • 工程ごとに職人の経験と感覚が光る

  • 素材ごとの“癖”を見抜くことで真の品質を実現

  • 未経験からでも“手に職”をつけられる専門技術

一枚の金属に映る自分の姿。
それは、職人が積み重ねた時間と技術の証です。

 

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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大阪府和泉市を拠点に研磨加工などを主に行っております。

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