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月別アーカイブ: 2025年11月

谷研のよもやま話~第19回~

皆さんこんにちは!

 

大阪府和泉市を拠点に研磨加工などを主に行っている

株式会社谷研、更新担当の富山です。

 

 

 

💎ダイヤモンド研磨

~硬度の限界に挑む、究極の表面仕上げ~

ダイヤモンド研磨とは、ダイヤモンド粒子を使って超硬材料を磨く技術
セラミック、超硬合金、ガラス、半導体、さらには人工宝石など、
“普通の砥石では削れないほど硬い素材”を加工する際に欠かせない工法です。

この技術は、精密機械・医療機器・航空部品など、ナノレベルの精度が求められる分野で活用されています。


🧠 ダイヤモンド研磨の原理

 

ダイヤモンドは「地球上で最も硬い物質」。
その硬度を活かして、他の素材の表面を分子レベルで削ることができます。

研磨は主に2つのタイプに分かれます👇

  • メカニカルポリッシュ(機械的研磨)
     微細なダイヤモンド粒子を回転盤で押し付け、物理的に削る方法。

  • ケミカルメカニカルポリッシュ(CMP)
     薬液とダイヤ粒子を併用し、化学反応を利用して表面を均一に整える方法。

⚙️ 半導体やレンズ製造では、このCMPが主流。
“原子一層レベル”で平滑化する究極の技術です。


🧩 ダイヤモンド研磨が活躍する分野

 

  • 精密金型・超硬工具の仕上げ

  • セラミック・チタン部品の研磨

  • 医療用メス・人工関節の鏡面仕上げ

  • 半導体ウエハー・光学レンズの平面研磨

これらはどれも、ミクロン単位の精度と耐久性が求められる製品。
1µm(1000分の1mm)の誤差が品質を左右するため、職人の経験と最新機械が一体となって作業が行われます。


⚙️ 使用される工具と装置

 

  • ダイヤモンドペースト:微粒ダイヤを油剤に混ぜたもの。

  • ラップ盤(研磨盤):平面を磨く装置。

  • バフ・ポリッシャー:最終仕上げ用の高速研磨機。

  • CMP装置:化学的に表面を滑らかにする半導体製造装置。

職人は研磨音・摩擦の感触・光沢の出方で仕上がりを見極めます。
まさに“耳と指先で磨く”世界です。


🧰 現場のリアル

 

ダイヤモンド研磨は、わずかな圧力や温度変化でも結果が変わります。
そのため、温度・湿度管理の行き届いたクリーンルームで作業を行うケースも多く、
現場はまるで“精密科学の研究室”。

一方、職人が手作業で仕上げる高級金型などの現場では、
“人の感覚にしか出せない鏡面”を追求する熟練技術者もいます。

💬 デジタルと職人技が融合する、最先端の現場。
それがダイヤモンド研磨の世界です。


👷‍♂️ 求職者の方へ

 

ダイヤモンド研磨の仕事は、精密さと根気の勝負です。
ミクロ単位の誤差も許されない世界ですが、その分“確かな手に職”が身につきます。

経験を積めば、金属加工だけでなく、セラミック・半導体などハイテク分野にも活躍の場が広がります。
ものづくりが好きな方・几帳面な方・理系志向の方には特に向いています。

💎 「0.001mmの世界に挑む」
そんな精度と緊張感の中で、自分の成長を実感できる仕事です。


🌈 まとめ

 

  • ダイヤモンド研磨=最も硬い素材を“極限の精度”で仕上げる技術

  • 精密機械・半導体・医療分野で不可欠

  • 機械操作+職人感覚の融合が成功の鍵

  • 未経験からでも学べるが、集中力と責任感が必要

⚙️ “削る”ではなく“磨き上げる”――
その違いを知ると、研磨の奥深さが見えてくる。

 

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

株式会社谷研では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

大阪府和泉市を拠点に研磨加工などを主に行っております。

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

 

 

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谷研のよもやま話~第18回~

皆さんこんにちは!

 

大阪府和泉市を拠点に研磨加工などを主に行っている

株式会社谷研、更新担当の富山です。

 

 

 

✨鏡面研磨の世界

~光を映す“極限の美”を生み出す技術~

鏡面研磨(きょうめんけんま)とは、金属や樹脂の表面を磨き上げてまるで鏡のように光を反射する状態に仕上げる技術です。
この仕上げは単なる「見た目の美しさ」だけでなく、精密度・機能性・衛生性にも直結する重要な加工工程。

ステンレス、アルミ、銅、真鍮など多くの素材で行われ、
食品設備、医療機器、建築金物、精密金型、さらには美術工芸品にまで幅広く活用されています。


鏡面研磨の目的と魅力

 

鏡面研磨の目的は大きく分けて次の3つです

1️⃣ 外観の美しさ向上
 表面の光沢が増し、装飾性が格段にアップします。建築内装や展示什器では高級感を演出する効果も。

2️⃣ 耐食性・清掃性の向上
 研磨で微細な凹凸を取り除くことで、汚れや細菌の付着を防止。医療・食品分野では必須条件です。

3️⃣ 摩擦抵抗の低減・性能向上
 金型や機械部品では、摩擦を減らして性能を向上させる役割もあります。

✨ “光を映す仕上げ”には、美と機能の両方が共存しているのです。


⚙️ 鏡面研磨の工程

 

1️⃣ 粗研磨(あらけんま)
 まずはサンダーやベルト研磨機で表面の大きな傷や凹凸を削り取ります。
 この段階で均一な面をつくることが、後の仕上げ精度を決めます。

2️⃣ 中研磨
 番手の細かい研磨材に切り替え、より滑らかな表面に整えます。
 ステンレスの場合、#400~#800程度のペーパーを使用します。

3️⃣ 仕上げ研磨(鏡面仕上げ)
 バフやコンパウンドを用いて、表面を磨き上げます。
 熟練職人は“力のかけ方・角度・速度”を指先でコントロールし、光が均一に反射するまで磨き続けます。

4️⃣ 最終仕上げ・検査
 傷やムラ、反射の乱れを肉眼と照明でチェック。
 最後は防錆処理や洗浄を行い、ピカピカに仕上げて完成です。

“完璧な鏡面”は、わずかな手ブレや圧力の差でも崩れてしまう。
職人の感覚と集中力がすべてを左右します。


現場で求められる技術

 

鏡面研磨は、単に“磨く”だけの作業ではなく、
素材の特性を読む力と手先の繊細なコントロールが求められます。

たとえば、ステンレスは熱で変色しやすく、磨きすぎると焼け跡が出てしまう。
アルミは柔らかく、ムラが出やすい――。
これらの性質を理解し、素材ごとに研磨圧力・角度・研磨剤を使い分けるのがプロの技です。

✋ 「同じ光沢でも、誰が磨いたかで仕上がりが違う」
そんな世界に生きるのが鏡面研磨職人です。


‍♂️ 求職者の方へ

 

鏡面研磨の仕事は、未経験からでも始められますが、集中力と根気が必要です。
磨いた瞬間に「ピカッ」と光が走る、その感覚が職人を夢中にさせます。

最初は補助作業や研磨布の交換から始まり、徐々にバフ作業・仕上げ作業へ。
経験を積むうちに、自分の手の感覚で**表面の状態を“読む力”**が身についていきます。

「美しいものを自分の手で作りたい」
「コツコツ集中して仕上げる作業が好き」
そんな方にはぴったりの職種です。


✨ まとめ

 

  • 鏡面研磨=美しさと機能性を両立する仕上げ技術

  • 工程ごとに職人の経験と感覚が光る

  • 素材ごとの“癖”を見抜くことで真の品質を実現

  • 未経験からでも“手に職”をつけられる専門技術

一枚の金属に映る自分の姿。
それは、職人が積み重ねた時間と技術の証です。

 

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

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