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谷研のよもやま話~第10回~

皆さんこんにちは!

 

大阪府和泉市を拠点に研磨加工などを主に行っている

株式会社谷研、更新担当の富山です。

 

 

 

研磨加工の未来について

~自動化・AI・脱炭素時代における進化のゆくえ~

前回は研磨加工の現場環境と環境負荷について取り上げました。

今回は、そこから一歩踏み込んで「これからの研磨加工はどう進化していくのか?」というテーマで一般的な市場での例を基にお届けします。


◆ 1. 自動化とロボット研磨の加速

 

従来は熟練の職人が手作業で行っていた研磨作業。
しかし、近年は多関節ロボットによる自動研磨システムの導入が進んでいます。

主な特徴:

  • ワークに合わせて自動で圧力・角度を調整

  • 表面の凹凸もセンサーで感知し適切な研磨を実現

  • 作業者の技術を再現可能(ティーチング or AI学習)

 

今後は「1人の作業者が複数ラインを遠隔管理する」といった省人化の形が広がり、労働力不足解消にも直結します。


◆ 2. デジタル技術による加工品質の飛躍

 

センシング技術、AI、IoTの活用により、研磨加工は今や可視化・数値化の時代へ。

  • 表面粗さ(Ra値)をリアルタイムにモニタリング

  • データ収集→AIによる最適条件の自動提案

  • 不良発生の予兆検知で、加工前にエラーを防止

 

こうした「スマートファクトリー化」により、品質は一定化・歩留まりは向上し、結果的にコストも削減されます。


◆ 3. 環境と両立する“グリーン研磨”

 

未来の製造業には「カーボンニュートラル」「ゼロエミッション」が求められます。研磨加工も例外ではありません。

グリーン研磨の具体例:

  • 水性・植物性研磨液の導入(石油由来から脱却)

  • リユース可能な研磨パッドの使用

  • CO₂排出量の“見える化”と削減報告

  • 太陽光発電を活用した研磨設備の稼働

 

特に自動車・半導体・航空分野では、サプライチェーン全体でのCO₂削減が求められるようになっており、研磨工程もその中心にあります。


◆ 4. 人材育成の新しい形:技能+ITの融合

 

これまでの研磨加工は「熟練の職人技」が物を言う世界でしたが、今後は**“デジタル×技能”のハイブリッド人材**が求められます。

  • CAD/CAMを使った研磨パス設計

  • IoTデバイスと連携したデータ分析

  • ロボット研磨のプログラミングと調整

 

つまり、「加工を理解する職人」と「技術を扱うエンジニア」が同じ土俵で語れる時代が来ているのです。


▶ まとめ:研磨加工は“職人芸”から“産業インフラ”へ

 

研磨加工は、ただ素材を削るだけの作業ではありません。
製品の価値を決定づける“最後の仕上げ”であり、製造業の品質保証を担う工程です。

これからの研磨加工は、
✔ 人手不足に対応する自動化
✔ デジタル制御による品質安定
✔ 環境負荷低減と持続可能性
をキーワードに、未来のものづくりを支えるインフラ技術へと進化していくでしょう。

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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